活動レポート

日本茶インストラクター

ライフワーク

日本茶インストラクター(第5期)

高木暁史さん

英語力を活かして日本茶の魅力を海外に発信

日本茶インストラクター5期生の高木暁史さんは、玉露の産地としても有名な福岡県八女市星野村で、ツアー会社と協力して、日本に観光に来た外国人を対象に、茶園や工場を見学してもらう、インバウンドお茶ツアーを企画・開催しています。
留学経験と英語力を生かして、日本茶の魅力を世界に伝える高木さんの活躍についてご紹介します。

外国人に日本茶の魅力を伝える高木暁史さん 外国人に日本茶の魅力を伝える高木暁史さん

留学して気づいた日本茶の素晴らしさ

高木さんの家は曾祖父の代から手摘みの玉露栽培を生業とする茶農家です。高校卒業後はカナダの大学へ進学した高木さんでしたが、海外から日本を見てみると、それまで見えなかったものが見えるようになったといいます。大学の友人たちが日本茶の栽培や製造、日本茶の伝統文化への関心が高いことを感じ、茶農家を継ぐことを決心し、大学卒業後、日本に帰国し、より専門的な知識を学ぶため、日本茶インストラクターの資格を取得されました。
2008年からは福岡県が取り組むEU向けの緑茶栽培にも取り組み、農薬残留基準などの栽培技術だけでなく、市場動向についても学んだ高木さんは、2012年には福岡県の農産物輸出拡大事業のひとつとして行われた日本茶普及活動にも参加しました。このとき、スイス・チューリッヒ大学の日本学研究者エドュアルド・クロッペンシュタイン名誉教授との出会いをきっかけに、ご実家の茶園に海外からの視察者を多く受け入れることにもなりました。

クロッペンシュタイン名誉教授(左から2番目)に煎茶や玉露などの栽培方法の違いを説明する高木さん クロッペンシュタイン名誉教授(左から2番目)に煎茶や玉露などの栽培方法の違いを説明する高木さん

外国人向け茶園ツアーを企画

高木さんの茶園や工場では、海外からの観光客を対象に、見学ツアーを開催しています。5月の新茶シーズンになると、高木さんの茶園にも多くの外国人観光客が訪れてくれるようになりました。カナダへの留学で身につけた英語力を生かし、栽培や製造、おいしい淹れ方などについても説明しています。
高木さんは、日本茶について説明するときに「難しい、面倒くさい」と思わせないように、外国人向けのインストラクションではなるべく言葉をかみ砕いて、わかりやすく説明することを心がけています。専門用語の多いお茶の製造工程を説明するのが一番の苦労といいます。
日本茶ファンを増やし、日本茶をもっと楽しんでもらうために、高木さんの活躍をぜひ参考にしてください。

アンビエンテ国際見本市(ドイツ)でヨーロッパ各国からの来場者に八女茶を淹れる高木さん アンビエンテ国際見本市(ドイツ)でヨーロッパ各国からの来場者に八女茶を淹れる高木さん

高木暁史さん プロフィール

福岡県支部
日本茶インストラクター5期生
高木茶園代表